K&Tピックアップのラインナップ内でも隠れた銘器と名高いP-90（ソープバー）タイプ“SUPER BAD”のNFSモデル。
58年後期型をフロント、59年中期型をリアに搭載。最も厚い皮膜のコイルをルーズにワインディングした相乗効果によって、全帯域においてレンジ感豊かなトーンを再現しました。

通常バー・マグネットの磁束はエッジ部に集中するため中心部の3、4弦に落ち込みが見られますが、計算された位置にスリットを2本入れ、エッジと同様に磁界を発生させることでその弱点を見事に解消。また、オリジナルにはないポッティングも特別な配合で適度にハーフ・ポッティングすることで極力トーンを失わないように配慮されています。FAT及びVL（Very Low Tension）の2大オプションも盛り込み、今までのP-90タイプでは体感できなかったサウンドがここにあります。

• ・VL（Very Low Tension）

  コイル線径の狭窄を防ぐために採用されるローテンション・ワインディングの規格。
  スピードワインディング時のテンションをかけると、20%も伸張してしまう銅線コイル。細くなったコイルはピックアップの抵抗値を上昇させ、高域を通し辛くなります。これまで以上にコイル元来の線径を保持するためのVLは、ピックアップがアウトプットするトーン全帯域に特徴的な奥行きを与えます。

• ・FAT Series

  ピックアップのボビンに巻かれているコイルの皮膜が当時の製造過程により必然的に厚くなったものが使用された個体を再現。厚い被膜によりキャパシタンスを上げ難く、芯線の伸張も減少させるため、失っていた特定のハイミッドもハイ&ローもあまり損なわずに出力できることにより得られる広いレンジを持っています。「個体差」、「ばらつき」で済まされていたゾーンにまで鋭く切り込んだシリーズ。