K&TハムバッキングPUのスタートであり、惜しまれつつ生産休止となっている“WEEP”。その名機をベースとしたピックアップが“NFS WEEP”です。本モデルに搭載されている“NFS WEEP”と“NFS BB”は、その名機をベースとして製作されています。現在レギュラーラインナップされているTOPSに比べて濃厚、GOLD TONEに比べるとレンジ感のあるサウンドはバーストファン必聴のトーンと言えるでしょう。

当時の“PAF”と呼ばれたハムバッカーはボビンの色によって巻数が異なり、 BB → ZB → WWの順に出力が高く設計されていました。中でもZB（ゼブラ）は巻き数の異なるボビンの組み合わせが生みだす「オフセット効果」により特定の周波数を相殺してしまうというハムバッカーの弱点が改善され、倍音感豊かでブライトなトーンを兼ね備えていました。

今回このZBをフロントに搭載。1段階パワーの強いWWをリアにマウントにすることで艷やかで抜けのよいリアというサウンドバランスを得ています。さらにK&Tのオプション設定である“VL(=Very Low Tension)”を採用し、PAF好きに人気の高いトーンを再現しています。

また、“NFS BB”には芯線の径と皮膜のバランスが非常に貴重なコイルを採用。ECがBB期に奏でていた60年代ブリティッシュ・ブルース/ロックをイメージしたピックアップでよりサウンドをブラッシュアップした6セット限定モデルとなります。 ワインディングパターン、ターン数は"NFS WEEP"と同様です。

• ・VL（Very Low Tension）

  コイル線径の狭窄を防ぐために採用されるローテンション・ワインディングの規格。
  スピードワインディング時のテンションをかけると、20%も伸張してしまう銅線コイル。細くなったコイルはピックアップの抵抗値を上昇させ、高域を通し辛くなります。これまで以上にコイル元来の線径を保持するためのVLは、ピックアップがアウトプットするトーン全帯域に特徴的な奥行きを与えます。